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DHAとEPAの含有量が多い魚、成分をムダなく食べるには?

魚がいろいろ入っている
DHA、EPAという言葉を一度は聞いたことがあるでしょう。

DHAとは水に溶けにくい脂肪酸不飽和脂肪酸、ドコサヘキサエン酸のことで、動脈硬化の原因であるコレステロール値の上昇を抑える、中性脂肪の低下など、生活習慣病を予防するものです。

他にもDHAは脳に到達し、脳神経を活性化する働きもあります。EPAは同じく不飽和脂肪酸の一つでエイコサペンタエン酸のことです。

EPAは動脈硬化の原因となる血小板の凝集を抑制する効果があり、中性脂肪の減少にも効果があります。また、花粉やアトピーなど、炎症やアレルギーの症状の改善、軽減するこうかがありまうす。

このように様々な効果のあるDHAとEPAですが、これらは魚に多く含まれている栄養素です。

DHAを多く含む魚

DHAは魚介類に多く含まれますが、その中でも特に青魚に豊富に含まれています。DHAが魚に多く含まれるのは海中プランクトンがDHAを生産するためです。

生で魚を食べる場合、もっともDHAの含有量の多い魚がマグロです。100gあたり3200mgのDHAが含まれています。

魚を順にあげて、マグロ、3200mg、ブリ・1700mg、サンマ・1700mg、イワシ・1300mg、サワラ・1100mg、カツオ・970mg、サバ・970mg、鮭・490mg、アジ・440mgです。

これらはそれぞれ旬で脂がのっている時期の含有量です。旬でない場合、養殖の場合、産卵期を過ぎると脂の量が減り、DHAの含有量も減少します。


EPAを多く含む魚

EPAはDHAと同じく青魚に多く含まれます。しかしその量は必ずしもDHAと相関するわけではありません。

もっともEPA含有量が大きい魚はマグロです。100gあたりに1972㎎のEPAを含んでいます。

そこから順に、イワシ・1381mg、サバ・1214mg、サワラ・1200mg、ブリ・900mg、サンマ・840mg、鮭・490mg、アジ・410mg、カツオ・310mgです。

DHAと同じようにEPAも海中プランクトンが作り出すものなので、食物連鎖の上位にいる大きな魚ほど多く不飽和脂肪酸を含んでいます。


効果的な食べ方

まず食材の選び方から、できるだけその魚が旬のものであること、養殖ではなく天然のものであることが大切です。

旬の脂ののったものが良いでしょう。新鮮なものであればなお良いです。

また部位によってもDHA、EPAの含有量が異なります。多く含まれている部位は脂の多い、トロの部分。それから内臓や血合いの部位、食べるのは人を選ぶとは思いますがDHAの多い部位は魚の目玉の部分です。

DHAは人間の脳や網膜にも多く含まれており、それは魚も同じです。高濃度・高純度のDHAが含まれています。

もっとも効果的にDHA、EPAを摂取できる調理方法は生、刺身です。火を通してしまうとDHAやEPAが溶けて流れ出してしまいます。

そのため、栄養素を損なわずに食べるには刺身で食べるのが一番です。しかし流れ出すだけで変質したり消滅したりすることはないので、汁物などにして知るまで飲み干せば摂取することが可能です。

焼き魚にするのも好ましいです。とくに照焼などにすればDHAやEPAの含まれる脂の流出が防ぐことができます。同じ理由でソテーやムニエルもお勧めです。

逆に避けるべき調理法は、フライです。魚を揚げているうちにDHAとEPAが揚げ油に溶け流れ出してしまいます。汁物と違い揚げ油を飲み干すわけにはいきません。

そのためフライからDHAやEPAを摂取するにはそれなりの量を食べなくてはいけません。

DHAやEPAの摂取を目的に青魚を食べるなら、フライにするのは避けて極力脂が流出しない調理法を選ぶと良いでしょう。